石巻繁華街のはずれにある元ポルノ映画館。
2011年の震災後は3ヶ月で営業を再開し、リボーンアートフェス開催の1ヶ月前である今年の6月まで営業をしていました。
今回のアートフェスでも一番の非日常空間。
入口は普通のビルでうっかりすると通り過ぎてしまうような外観。
ふたつのスクリーンがあり、震災後に再開したのはシネマ2の方。いまでも内部はそのまま残っています。
津波が廊下の天井いっぱいまで来たことを示す張り紙があり、これでよく再開できたなと思わされます。
この会場は映画館の存在自体が圧倒的すぎて、「事実は小説よりも奇なり」ではないですが、作品が霞んでしまいます。
震災前に取材をしている記事。
石巻日活パールシネマ (港町キネマ通り)
支配人だった清野太兵衛さんは8月5日に亡くなられました。
ishinomaki.kahoku.co.jp
カオス*ラウンジ「地球をしばらく止めてくれ、ぼくはゆっくり映画をみたい。」
映画館のイメージコラージュ、看板の「ぬいぐるみ」、VRからなる作品。
VRは映画館の中に若者が多数いて、それに憑依するとそのひとの能力(ギターが弾けたり、バスケットボールが投げられたり、ジョウロで草が育ったり)が使える。時間が来るとチャイムが流れ、みんなが帰っていく。そしてもうひとオチ。「映画館とアート」を見に来たのでこれは蛇足。
館主(清野さん?)からはカオス*ラウンジのテキストに対してこんな注釈が。
アーティストが「マイノリティの拠り所」と称したことに対して、あくまで「映画館」だとした館主の信念を感じました。
ハスラー・アキラ「私たちは互いの勇気になろう」
会場の中に入るとハスラー・アキラのオブジェとポルノ映画館のポスターとが強烈なイメージとして押し寄せてきます。
ドローイングはポップで素敵です。
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